フェレットは愛らしい見た目で飼いやすいペットとして有名です。人気なペットであるためテレビなどで紹介され知っているという方は多くいるのではないでしょうか。しかし、犬や猫と違ってフェレットについて詳しく説明されていないのも事実です。そこで本記事では、初心者でもわかりやすくフェレットについて説明していきます。

こんな方におすすめ

フェレットがどんな動物かわからない方

フェレットのことをもっと知りたい方

初めてフェレットをお迎えするか悩んでいる方

フェレットはどんな動物?

フェレットは、肉食でイタチ科に分類されミンクやラッコの仲間とされています。しかし、フェレットという野生動物は存在しません。つまり、人がベットとして飼うために改良したのがフェレットであり、野生では生きていくことができません。

フェレットの祖先は古代エジプトで飼われていた

フェレットの祖先は、ヨーロッパケナガイタチと言われているようです。そして、古代エジプトではネズミを狩るためにペットとして飼われていたそうです。このように、長いことフェレットはペットとして人々に愛されていたことがわかります。

どれくらい生きられるのか

フェレットの寿命は、6年~8年と言われています。8年以上生きれば長寿ですが、なかには10年近く生きた個体もいるようです。フェレットは3歳半くらいから老化が始まり、病気になりやすくなるため病院に行くことも多くなるかもしれません。そのため、早めの備えが必要になります。

身体の大きさはメスよりオスが大きくなる

身体の大きさは個体によって異なりますが、平均にするとオスが900~1500gほどで、メスは600~1200gほどです。メスはオスよりひと回り小さいと言われています。なかには、2000gまで成長した個体もいるようです。

独特な臭いが苦手という方もいるかも

フェレットには警戒や威嚇をすると、独特な臭いの液体をだす臭腺があります。しかし、ペットショップなどにいるほとんどのフェレットは臭腺摘出手術が行われています。また、フェレットの身体には独特なムスクのような臭いがします。つまり、フェレットは臭腺摘出手術をしても、体臭があり完全に臭いを取り除くことができません。そのため、飼い主は慣れていても、来客などは苦手と感じる方もいるかもしれません。

マーシャルやパスバレーなどの大手ファームは、臭腺摘出手術のほか避妊去勢手術も行っています。ほかのファームのフェレットが避妊去勢手術を済ましているかどうかはお迎えする際にペットショップに確認をしましょう。

オスとメスで性格に違いがあるのか

オスはメスに比べておっとりな個体が多く、メスは活発で警戒心が強い個体が多いようです。しかし、早い段階で避妊去勢手術を行っている場合が多いため、そこまで差がないとも言われています。ですから、オスとメスの性格で絶対にこうという事実はありません。

オスとメスで反対の性格だったエピソード

メスはお迎えしたばかりの頃は、警戒して触ることもできなかったのに、ある日を境に安全な場所とわかったらベタ馴れしたというエピソード。オスでは、おっとりとは反対に群れのリーダーのような性格でしつけにすこし苦労したエピソードもあるようです。それは、おとなしこもいれば、活発なこもいるように性別だけではなく、性格や育った環境でも異なる場合もあるというわけです。

フェレットに品種はないが色や模様に種類はある

フェレットにはあきらかに見た目の違う品種はありません。しかし、毛色(カラー)、模様、繁殖施設(ファーム)、瞳の色でそれぞれに名前がつけられているようです。代表的なカラーは、セーブル、ブラックセーブル、シルバーミット、バタースコッチ、シナモン、ホワイト、ブレイズ、アルビノになります。短いしっぽのフェレットはボブテイルと呼ばれています。カラーはブレイズになりますが、多く産まれないため希少な個体になります。

アルビノは、先天性の色素欠乏のことを言います。本来アルビノは希ですが、フェレットには比較的多くいるようです。そして、アルビノとホワイトでは瞳の色など見た目が異なるため、しっかり確認する必要があります。

フェレットが初心者でも飼いやすい理由

フェレットは、犬や猫並みに頭がよく人にもなつくため初心者でも飼いやすいと言えるでしょう。ここでは、なぜフェレットが飼いやすいのか理由を説明していきます。

人が大好きでよくなつくと言われている

フェレットはとにかく好奇心旺盛で遊ぶことが大好きなため、人とコミュニケーションがとりやすいと言えます。そして、頭もよく犬や猫並みと言われており、芸を覚えたり、飼い主さんが名前を呼ぶと駆け寄ったりするそうです。さらに、飼い主さんかそうでない人かの判断もできると言われています。

しつけもできてトイレも覚えられる

しつけは個体によってする必要があるようです。おとなしい個体もいれば、幼い頃のかみ癖がなおらない個体もいるからです。かみ癖がある個体にはしつけをしたほうがよいでしょう。

トイレは決まった場所にする習性があるため、そこまで時間はかからずに覚えてくれるでしょう。1度トイレを覚えるとケージの外で遊んでいるときも、トイレの場所に戻って排泄するようです。しかし、なかにはケージの外でもトイレの場所を決める個体もいるため、その際は、もう1つトイレを設置してあげるとよいでしょう。

一日中寝ているけど夜行性ではない

一日のほとんどの時間を寝て過ごしますが、飼い主の生活リズムに順応しやすいと言われています。そのため、飼い主さんが仕事に行っているときは寝ていて、帰宅したら起きてくるようになるでしょう。ときには、爆睡していて触っても抱き上げても起きないという面白い場面もあります。

ほとんど鳴かないから集合住宅でも安心

寂しいときや楽しいときに鳴くことがありますが、鳴き声はそれほど大きくありません。そして、寂しくて鳴くのはベビーフェレットに多く、その場合も周りに迷惑がかかるほどの騒音ではないため気にならないでしょう。アパートやマンションなど鳴き声が禁止な集合住宅でも安心してお迎えすることができるでしょう。

フェレットに与えてはいけない食べ物のこと

生肉、玉ねぎ、にんにく、スナック菓子、チョコレート、牛乳や乳製品、ドッグフード、アルコール、コーヒーなどのカフェイン飲料、食物繊維の多いものなどは与えてはいけません。スナック菓子やチョコレートなどは、中毒をおこして命にかかわることもあり、繊維質の多い野菜は下痢の原因になるため気をつける必要があります。

知っておきたいワクチン(予防接種)や予防薬のこと

お迎えを考えている方は知っておいたほうがよいことがあります。それは犬ジステンバーとフィラリア症になります。

犬ジステンバーに感染し発症すると治療薬がない

犬が感染するウイルスがフェレットに感染し発症すると、そのウイルスに効く治療薬がないため助からないと言われています。そのため、ワクチン(予防接種)で予防する必要があるのです。しかし、フェレット用のワクチンではなく、犬用を代わりに使用されるため副作用などを理解したうえで、飼い主さんはワクチンをするかしないかの判断をしなくてはなりません。

蚊によっておこるフィラリア症を予防するために

フィラリア症は蚊が原因のため、蚊が出る前から予防を開始します。薬のタイプは様々な種類があり、飲みやすいように工夫されているものもあります。またほかにもどんなものを取り扱っているか詳しく知りたい方は病院に問い合わせてみましょう。

最後に

フェレットは愛らしい見た目だけではなく、知能が高いことや人になつきやすいことなど魅力がたくさんあります。フェレットのことを知りたい方やお迎えしようか悩んでいる方も本記事を通して、ご自身に合うか合わないかを判断する材料のひとつになれば幸いです。