ウサギは愛らしい見た目でテレビなどで度々紹介されている人気のペットなので、すでに知っているという方は多いことでしょう。しかし、メデイアではあまり詳しく説明されていないのでなんとなくの情報も多いはず。

そこで、本記事ではウサギがなぜ飼いやすい人気のペットなのか。そして、初心者でも飼いやすいウサギの種類など、ウサギについて基礎的なことを説明します。

ウサギはどんな動物?

現在ペットとして飼われているウサギは、アナウサギが家畜として飼われていたことが始まりです。そして、品種改良がされた後、たくさんの品種が誕生したと言われています。

大きさほ小型種から大型種までいる

大きさは小型種で1㎏~2㎏、中型種で2㎏~4㎏、それを上回る大型種までいます。一般的に飼われてる人気の種類は小型種になります。

立ち耳だけではなく垂れ耳のウサギもいる

ウサギといえばピンと立った耳が印象的ですが、立ち耳だけではなく垂れ耳もいます。ほんとんどのウサギが立ち耳のなか、垂れ耳が特徴的なホーランドロップはペットとして非常に人気なウサギになります。

いろいろな毛質や毛色がある

毛の長さは短毛種と長毛種がおり、毛質もフワフワした柔らかい毛触りやツルッとしたビロードのような毛触りのウサギもいます。また、カラーバリエーションも豊富でペットとして人気のネザーランドドワーフやホーランドロップはとても多くのカラーバリエーションがあります。一般的なのは全体の色が同じ一色タイプとグラデーションのようになっているタイプになります。そのほか、6つのカラーに分けられています。

ペットとして人気があるウサギの品種は?

ネザーランドドワーフ

  • 原産国 オランダ
  • 体長  25㎝前後
  • 体重  0.8~1.3㎏くらい
  • タイプ 小型 短毛 立ち耳
カラーバリエーション

オレンジやブラックなどの単色、色の混じったタンパターンやグラデーションカラーのシェイデットなどです。

人懐こい性格でよくなつきます。好奇心旺盛で活発な個体が多くみられます。ただ、すこし警戒心が強いところもあるので、個体によってはなつくまでに時間がかかることもあるかもしれません。そこは、あせらずにその個体のペースに合わせてあげましょう。

※写真はイメージです。

ホーランドドロップ

  • 原産国 オランダ
  • 体長  35㎝前後
  • 体重  1.3㎏~1.8㎏くらい
  • タイプ 小型種 短毛 垂れ耳
カラーバリエーション

オレンジ、クリーム、チョコレート、ブラックと単色のカラーも豊富で、ぶち模様のブロークンやグラデーションカラーのシェイデットなどもいます。

おっとりタイプの温厚な性格でよくひとになつきます。ネザーランドドワーフに比べて警戒心があまりないので、人を怖がらない個体が多いようです。ただ、マイペースな個体も多くいるので、トイレを覚えるのに少し時間がかかるかもしれません。とはいえ、ホーランドドロップはとても飼いやすいことから初心者におすすめのウサギになります。

またホーランドドロップの長毛タイプでアメリカンファージロップという品種もいます。ホーランドドロップと同様に人懐こい性格で、飼い主さんの後をついてまわるほど、よくなつくと言われています。

※写真はイメージです。

ミニレッキス

  • 原産国 アメリカ
  • 体長  30㎝前後
  • 体重  1.5㎏~2.0㎏くらい
  • タイプ 小型 短毛 立ち耳
カラーバリエーション

決まったカラーグループはなく、ぶち模様のブロークンやレッドなど単独のカラーが豊富にいます。

毛並みが滑らかで光沢がありビロードのような毛触りが特徴的。また賢い個体が多く人の行動をよく観察していると言われています。幼い頃に比べて大人になって落ち着いてくると、飼い主さんの膝の上で寝てくれる個体もいるようです。ただ、なかには臆病な個体もいるようで、仲良くなるには時間がかかるかもしれません。それは個性だと思い、あせらずにウサギのペースに合わせてあげましょう。

※写真はイメージです。

ドワーフホト

  • 原産国 ドイツ
  • 体長  25㎝前後
  • 体重  1.0㎏~1.3㎏くらい
  • タイプ 小型種 短毛 立ち耳
カラーバリエーション

全身はホワイトのみ。目のまわりにブラックやチョコレートのアイラインがあります。

好奇心旺盛で活発な性格でとても人懐こいウサギです。ネザーランドドワーフより臆病ではないので、「うさんぽ」などにすぐ慣れてくれる個体が多いようです。ただ少し気が強い面もありますが、飼い主さんにはよくなつくと言われています。このように、ドワーフホトはとても飼いやすいので、初心者におすすめのウサギになります。

※写真はイメージです。

ウサギの成長は早い

ウサギの1歳は人の20歳になるので、あっという間に成長します。家にお迎えしたときは赤ちゃんでも1歳を迎える頃には大人になっているので、成長が早いなと感じるかもしれません。以前はウサギの平均寿命は5~6年ほどでしたが、ウサギのような小動物専門の動物病院が増えたことにより、現在では、ウサギの平均寿命は6~8年になり、10歳を超えるウサギも珍しくないようです。

ウサギが人気な理由

  • 見た目が愛らしくているだけで癒やされる。
  • 撫でられるのが好きだからスキンシップがとりやすい。
  • 人によくなついて飼い主さんを覚えることができる。
  • 知能が高いのでトイレも覚えられるし、芸ができるようになることも。
  • 鳴かないのと、においがほとんどしないから集合住宅でも安心。
  • 日々の掃除などお世話の手間がかからない。

ウサギの愛らしい見た目に癒やされる方は多いことでしょう。愛らしい見た目だけではなく、人とコミュニケーションがとれるので人によくなつくことも人気の理由です。そして、ウサギは知能が高く、トレーニングをして芸ができるようになる個体もいるようです。また、トイレも案外簡単に覚えることやお世話に手間がかからないことが初心者でも飼いやすいペットとして人気の理由と言えるでしょう。

ウサギはオスとメスで性格の違いがある

オスとメスで体のつくりが違うこと以外に性格にも違いがあると言われています。オスは子供のように無邪気な性格の甘えん坊で人懐こいタイプが多く、メスは自我がつよく、クールな性格で我が道を行くマイペースなタイプが多いようです。また、それぞれの性質に加えて、性成熟に伴い気性が荒くなったり、縄張り意識が強くなったりすることもあるようです。ウサギの性成熟は生後3ヶ月~4ヶ月頃で、避妊去勢をしていないウサギは特徴のある行動をとるとも言われています。

オスとメスの特徴のある行動

オスの特徴

  • あごをこすりつける「においつけ」というマーキングのような行動をとる。
  • 発情や優位性を示すための「マウンティング」をすることもある。
  • 思春期になると縄張り意識が強くなり、尿をまき散らす「スプレー行動」をすることもある。

メスの特徴

  • 縄張り意識が強くなり、出産や子育てに必要な縄張りを守ろうとする。
  • 発情や妊娠をすると気性が荒くなることがある。
  • 妊娠をしたと勘違いをする「偽妊娠」をして巣づくりをするなどの行動をとる。
  • 2~3歳になるとあごの下の皮膚のひだで肉垂(にくすい)が目立つこともある。
繁殖の予定がないなら早めに避妊去勢の手術を考えよう

メスやオスの発情時に特徴のある行動をしなくなることや生殖器の病気の予防にもなると言われています。そのため、繁殖の予定がない場合は避妊、去勢の手術を早めに考えたほうがよいでしょう。

ウサギの体のこと

ウサギの体は強い筋肉をもっていますが、骨はとても軽いつくりになっています。そのため、ウサギを抱っこしているときに落としてしまうと、骨折をすることがあります。また、ウサギが嫌がるからと無理に押さえつけるのは、脊椎を痛めてしまう可能性があるので、やめたほうがよいでしょう。

ウサギは年に2回の換毛期がある

ウサギは季節に合わせて体毛が生え替わる換毛期があります。ウサギの体毛は3ヶ月ごとに生え替わりますが、冬毛から夏毛に替わる春、夏毛から冬毛に替わる秋が特にたくさんの毛が抜けると言われています。ただし、ペットとして飼育されているウサギは自律神経が刺激されないことなど、飼育環境によって違うこともあります。また、抜け毛を放置していると牧草と一緒に飲み込んでしまい、毛球症になることがあります。そのため、たくさんの毛が抜けてきたら、こまめにブラッシングをするなど対策をしましょう。

毛捄症とは?

毛求症は、なんらかの原因で消化機能が低下してしまい、胃に毛が溜まって毛の塊が腸に詰まることです。特に、長毛種のウサギや換毛期にはこまめにブラッシングをする必要があります。重傷な場合は手術が必要になることもあるので、きちんと対策をすることが重要になります。

ウサギがフンを食べるのは自然なこと

ウサギは自分のフンを食べる、食糞という行動をします。そして、体内から排泄される便には、盲腸内でつくられる栄養豊富な盲腸便と排泄物である硬便の2種類あります。この内、ウサギは盲腸便を直接肛門に口をつけて食べていると言われています。そのため、硬便のように盲腸便をみることは基本的にありません。もし、ウサギが食事をしていないのに、口を動かしているのなら食糞をしている最中なのかもしれません。

最後に

ウサギは愛らしい見た目だけではなく、知能が高く、人によくなつくことから飼いやすい人気のペットとして皆様に愛されてきたのでしょう。