小さくて可愛い動物といえばハムスターがおなじみです。入手しやすく飼いやすいので初めて飼ったペットがハムスターだったという方も多いのではないでしょうか。ハムスターは愛くるしい見た目とかわいいしぐさで癒やしを与えてくれます。そんなハムスターの種類、生態、体のしくみのほか、魅力も合わせてご紹介します。ハムスターの飼育を考えている方は是非参考にしてください。

お気に入りのハムスターを見つけよう

ハムスターはカラーバリエーションが豊富で毛の長さなど様々な品種があります。お気に入りのハムスターを見つけるためにはどんなタイプがいるか知りましょう。

小型から大型までとサイズに違いがある

ハムスターは品種によって体の大きさに違いがあり、大型のゴールデンハムスターに並び小型のジャンガリアンハムスターも人気です。そして、日本で飼われているハムスターのなかで最も小型のタイプはロボロフスキーになります。また、オスとメスでは体のサイズに違いがある品種もおり、メスよりオスのほうが一回りほど大きくなるようです。

長毛種と短毛種で毛質にも違いがある

ゴールデンハムスターには長毛種と短毛種がおり、ストレートのようなサラサラな毛触りや巻き毛のような癖のある毛質のタイプがいます。そのほかのハムスターは短毛種なので、ペットショップなどで長毛ハムスターを見かけたことがない方もいるかもしれません。また、体の大きさは長毛種と短毛種で差はありませんが、毛が長いことで二回りくらい体が大きく見えることがあります。

毛色のバリエーションが豊富にある

毛色のバリエーションが豊富で、なかでもゴールデンハムスターは様々なカラーがあります。全身がクリーム色のキンクマ、光沢があるようにみえるサテン、ブラック&ホワイト、単色のブラックなど。また長毛種のブラック&ホワイトは真っ黒ではなく灰色のような薄い毛色になります。パールホワイト、イエロー、バイドなどはそのほかの品種に見られます。

ハムスターの種類

ゴールデンハムスター

体長

約16~18.5㎝

体重

約130~210g

出身地

シリア、レバノン、イスラエル

毛色

ノーマル、キンクマ、バイド、サテン、ブラック、ブラック&ホワイトなど

ハムスターといえば定番の品種になり、人気な毛色はキンクマのようです。日本でペットとして飼われているハムスターのなかで、最も体が大きくなります。また、人に慣れやすく、警戒心があまりない個体が多いので初心者でも飼いやすいでしょう。さらに長毛種と短毛種で選ぶことができるのも魅力のひとつです。ただし、ゴールデンハムスターは基本的に多頭飼いが向かない品種になり、複数飼う場合はケージを分ける必要があります。

ジャンガリアンハムスター

体長

オス約7~12㎝ メス約6~11㎝

体重

オス約35~45g メス約30~40g

出身地

カザフスタン、シベリア

毛色

ノーマル、ブルーサファイア、パールホワイトなど

小さくて丸いフォルムが可愛い品種です。ゴールデンハムスターに並び、人なつこいので人気が高いです。ただし、警戒心が強い個体もいるので慣れるのに時間がかかる場合もあります。また、寒い地域に生息していたので足先まで毛が生えており、靴下を履いているようにみえるのが特徴です。

ロボロフスキーハムスター

体長

約7~10㎝

体重

約15~30g

出身地

ロシア、カザフスタン、モンゴル、中国

毛色

ノーマル、ホワイトなど

目の上にある眉毛のような白い模様が特徴的です。人になつきにくい品種で怖がりな個体が多いようです。そのため、スキンシップを無理強いするのではなく、可愛い姿を見て楽しみたいという方に向いているでしょう。日本でペットとして飼われているハムスターのなかで最も小型で多頭飼いができる品種になります。

チャイニーズハムスター

体長

オス約11~12㎝ メス約9~11㎝

体重

オス約35~40g メス30~35g

出身地

中国、モンゴル

毛色

ノーマル、バイドなど

他の品種と比べるとすらっとした体型で、しっぽが長めなところが特徴的です。比較的人に慣れやすいですが、臆病な個体もいるので飼育経験者におすすめです。またほかの品種より、すばしっこい動きでネズミっぽさがある品種になります。ただし、ペットショップなどであまり見かけないので入手がしにくいようです。

キャンベルハムスター

体長

オス約7~12㎝ メス約6~11㎝

体重

オス約35~45g メス約30~40g

出身地

ロシア、モンゴル、中国

毛色

ノーマル、ブラック、イエローなど

ジャンガリアンハムスターによく似ています。ジャンガリアンハムスターに比べて毛色のバリエーションが豊富になります。また、縄張り意識が強い傾向にあり、気性が荒い性格と言われているので慣れにくい個体が多いようです。そのため、可愛い姿や行動を見て楽しみたい方や初心者よりも飼育経験者に向いているでしょう。

小さくて可愛いハムスターの魅力

ペットとして人気が高いハムスターは、飼いやすいだけではなく、表情が豊かで愛らしい見た目や様々行動で見ていて飽きないなどの魅力がたくさんあります。

小さくて表情豊かでとにかく愛らしい

ハムスターは手のひらサイズで可愛い見た目が最大の魅力でしょう。ハムスターのなかでも大きなゴールデンハムスターも両手におさまり、そのまま寝てしまうことも。寝起きの眠そうな顔や、おやつを食べているときのうっとりした顔など場面によって様々な表情を見せてくれます。

様々な行動で見ていて飽きない

ハムスターはきれい好きなので毛づくろいをしているところはよく見かけます。前足で顔を丁寧にくしくしとする姿はとても愛らしいです。また頬袋に体型が変わるくらい詰め込んでいる姿、勢いよく回し車を回す姿、お腹を見せて大の字で眠っている姿など、どれも見ていて飽きない行動ばかりで、おおいに楽しませてくれます。

飼い始めやすく飼い続けやすい

ハムスターは小さいので犬や猫に比べてケージの大きさなどに困ることがありません。またハムスター自体もほかのペットに比べて決して高額ではなく、入手がしやすいので「初めて飼ったペット」という方は多くいるでしょう。また散歩が必要なわけでもなく、フードや床材などお世話グッズの維持費もそれほど多くかからないので飼い続けやすいです。

ペットでも本能に基づく習性が残っている

ペットとして飼われているハムスターにも本能に基づく習性が残っていると言われています。食べ物を頬袋を使って巣に持っていき溜め込む行動や、夜行性で昼間は眠っていて夜になると活発になるなど。このような野生の習性は多く残っているようです。

またゴールデンハムスターは、群れをつくらず単独で生活していたので縄張り意識が強い個体も多くいますが、多頭飼いが成功している例もあるようです。

野生のハムスターは穴を掘って地下で生活していたこともあり、ケージ内で穴を掘るしぐさをよく見かけます。また寒い時期になると一部のハムスターは冬眠をしていたそうです。このように、ペットとして飼われているハムスターも本能的に行動していることがあります。

ハムスターの成長と寿命

ハムスターの寿命は2年~3年が一般的ですが、個体や環境によって違います。なかには3歳以上長生きする個体もいるようです。ただし、ハムスターは1歳半くらいから老化が始まり、犬や猫に比べると誕生してから老いるまでの成長スピードがとても早く短命になります。

ハムスターの体のしくみ

ハムスターは哺乳類のうちげっ歯目という分類になり、伸び続ける切歯が特徴です。ハムスターの視力はあまりよくありませんが、暗いところは見えているようです。また、聴覚と嗅覚は非常にすぐれており、人には聞こえない高周波の音も聞こえ、地面に隠した食べ物を探すことができるほどです。

ハムスターの臭腺はオスとメスにあり、メスよりオスのほうが発達しています。ゴールデンハムスターの臭腺は脇腹にあり、ジャンガリアンハムスターは腹部にあります。そのため、興奮すると分泌物で濡れていることがあります。さらにオスは大人になると精巣が発達するので性別を見分けるのに役立ちます。

最後

ハムスターといっても種類は様々で人と同様に性格も違います。あなたに合ったお気に入りのハムスターを見つけて是非ハムスターライフを楽しんでください。