
「フェレットはトイレを覚える?」
結論から言うと「覚えます!」
ただし、個体によって素直に受け入れてくれる子もいれば、こだわりが強く時間がかかる子もいます。
フェレットがトイレ以外の場所にしてしまうと、ウンチやオシッコを踏んだり、床にオシッコが染み込んだり、ケージ内が不衛生になり悪臭の原因になるなど、衛生面にも影響を与えます。
飼い主さんの中には、「お迎えしたばかりのフェレットにどうやってトイレの場所を教えればいいかわからない」
「ケージの中ではできるのに、ケージの外ではできない」
「トイレと別の場所の2カ所にしている」などの悩みがある方も多くいるのではないでしょうか。

ボン太
ここではしつけの方法とトイレを覚えさせるコツを紹介するよ!
しつけはフェレットの習性を利用する
フェレットは、決まった場所で排泄する習性があります。お気に入りのトイレスポットは角になった部分です。においを嗅いでから後ろを向き、尾を高く上げ後ずさりして排泄します。
ケージの中の同じ角で排泄するようになるので、そこにトイレを配置すればトイレの場所だと覚え、きちんと排泄するようになります。
この習性を利用すれば、トイレのしつけは案外簡単だと思う方も多くいるかもしれません。
習性に従ってトイレを置く
ケージ内にトイレを置くとき、フェレットの習性に従って角に配置しましょう。トイレ砂は多すぎると掻き出してしまうので、浅く敷き詰める程度にします。
トイレの選び方
フェレットは後ずさりしながらトイレに進みます。お尻を高く上げて排泄するので、出入り口は低く、壁の部分が高いトイレがおすすめです。また、固定できるものだと、トイレをひっくり返されることがないので安心です。

トイレ砂の選び方
様々な素材のフェレット専用の砂がありますが、口に入れても安心な素材のもの、特に再生紙でできたものがおすすめです。木製のものだと粉が気管や鼻に入ってしまう場合があるので避けたほうがよいでしょう。また猫用のトイレ砂でも代用できます。

トイレのしつけ方法
トイレのしつけは焦らず根気よくが基本です。フェレットがトイレの場所を覚えるまで同じことを何度も繰り返し行います。なるべくフェレットが子どもの内に覚えさせるようにしましょう。
しつけをするときの心構え
トイレのしつけをすれば、全てのフェレットがすぐにできるようになる訳ではありません。簡単に覚える子もいれば、なかなか覚えない子もいます。それぞれの持つ個性だと理解し、その子のペースに合わせてあげましょう。また、最初の頃は「失敗して当たり前」と割り切ることも大切です。
フェレットがトイレを失敗すると、飼い主さんは厳しく叱りたくなるかもしれません。しかし、フェレットはなぜ怒れいるのか理解できないので、よい関係を築くためにもやめましょう。そのかわり、成功したときは、たくさん褒めてあげましょう。
しつけのやり方
トイレのしつけはケージの中からスタートします。ソワソワして部屋の隅などのにおいを嗅ぎ、後ずさりするようなしぐさがトイレのサインです。すかさずトイレに運んであげましょう。
ケージの外に出ているとき、ソワソワしてトイレのサインを出し始めたら、ケージ内のトイレに運んで入れます。何度も繰り返すうちに、ケージの外に出ていてもケージ内に戻ってすることを覚えます。
排泄をよくするタイミングは?
排泄のタイミングは、起きたあと、フードなどを食べたあとです。また、ウンチは食後3時間~4時間くらいで排泄されます。
寝起きや食後のフェレットをケージから出す場合は、まずトイレに運んで排泄させてから出してあげましょう。
- 早くケージから出たくて排泄を我慢することも
飼い主さんの外に出してくれそうな素振りを見ると、早く外に出たくて排泄を我慢するときがあります。「ケージ内ではトイレのサインが出ていなかったのに、ケージの外に出した途端に排泄をされて間に合わなかった」というケースがよくあります。
そのため、起きたばかりのフェレットを外に出すときは、トイレサインが出るのを少し待ってから外に出すようにしましょう。トイレできちんと排泄できたら外にだしてよく褒めてあげましょう。
毎日1回はウンチやオシッコの状態を確認する
ウンチやオシッコは健康のバロメーターです。ウンチやオシッコは健康状態によって形や色が変化したり悪臭になったりします。いつものウンチと色が違う、下痢気味な場合は腸炎や胃潰瘍などの病気のおそれがあるので、早めに動物病院で診てもらいましょう。
- 健康的なウンチとオシッコの特徴
- ウンチは、においが少なく、歯磨きペーストくらいの形で茶色っぽい色です。
- オシッコは、においが少なく、淡い黄色です。
トイレ以外の場所で排泄してしまったら?
すぐに排泄物を取り除き、丁寧に掃除しましょう。臭いが付いたままだと、フェレットがトイレの場所だと誤解してしまうことがあるので、ペット用消臭スプレーなどを使って丁寧に掃除しましょう。
ケージ内は汚れても掃除がしやすくなっていますが、ケージの外ではフローリングの隙間やカーペットなど、掃除がしづらい場所もあるので大変かもしれません。
まだ、外でのトイレトレーニングが完了していない場合は、ペットサークルなどで囲ったスペースで遊ばせるとしつけもしやすく、汚れても掃除しやすくなります。
一方、これを利用してウンチやオシッコの臭いをトイレの砂に付けておくと、フェレットがトイレの場所を認識しやすくなります。
トイレ以外の場所で排泄する理由
トイレの場所を覚えていない頃は、単にどこで排泄をすればいいのかわからなくて失敗していることがほとんどです。しかし、普段はトイレの場所にきちんと排泄をするのに、たまに別の場所にしていて困っている飼い主さんもいるのではないでしょうか。
なぜトイレを失敗するのか理由を知ることでそれぞれに合った対策を考えられるでしょう。
トイレの手前で排泄しているとき
フェレットはとても綺麗好きなので、トイレにウンチやオシッコが溜まったままで汚れていると、そのトイレを使わなくなることがあります。そのため、1日に最低でも2回朝晩にスコップなどで排泄物を取り除き、トイレの清潔を保ちましょう。
トイレとは違う角で排泄しているとき
フェレットの中には、こだわりが強く自分のお気に入りの場所でしか排泄をしない子がいます。たまたまお気に入りの場所にトイレが置いてあればいいのですが、そうでない場合は気に入らないのでしてくれません。
その場合は、フェレットがいつも排泄している場所にトイレを置いてみましょう。また、思い切ってケージ内のレイアウトを変えてみるのも1つの方法です。
フェレットがトイレで寝ているのはなぜ?
フェレットは部屋の温度が高いと暑くてトイレに敷かれている砂の上で寝ていることがあります。砂のほうがひんやりして気持ちいいのかもしれません。フェレットはとても暑さに弱いのできちんと対策しましょう。
フェレットは体温が高く暑さに弱い
フェレットは平熱が38℃~40℃とかなり高めなので暑さにめっぽう弱い生き物です。暑いまま放置していると、熱中症になることがあるのできちんと暑さ対策をしましょう。
夏場は一日中エアコンをかけ、直射日光や外からの熱気で温度が上がる窓際にはケージを近づけないなどの工夫が必要です。
おすすめの4つの暑さ対策
- ケージの天井に塗れたタオルや保冷剤などを置いてケージ内に冷気を送る
- 凍らせたペットボトルをタオルでくるんでケージ内に置く
- 大理石の板や素焼きの鉢などひんやり感覚になれる板を寝床代わりに置く
- クーラーマットや通気性のよいハンモックなどの対策グッズを活用する

まとめ
最初からトイレの場所できちんと排泄ができる子はいません。飼い主さんは、フェレットの習性に従ってトイレを配置したり、トイレのサインを見逃さないようにするなど、なるべくフェレットがトイレを失敗しないようにサポートしてあげましょう。
きちんとしつけをしても、なかなかお家のフェレットが覚えてくれないと、諦めてしまいそうになることもあるでしょう。しかし、しつけの基本は「根気よく教えて待つこと」なので覚えてくれるまで続けることが大切です。
- トイレにウンチやオシッコの臭いを付ける
- トイレを清潔に保つ
- 別の場所にトイレをしたら掃除をして臭いを残さない
- 成功したらいっぱい褒める
- 失敗してもきつく叱らない
- 覚えるまで繰り返し教える